昭和23年(1948年)創業のソワレ。"soirre"はフランス語で夜の時間、夜会、夜の公演の意味。その名の通り、扉を開けるとドアの向こうには、今が昼間であろうとタイムスリップしたかのようにソワレ(晩)の空間が広がっている。幻想的と言う言葉がピッタリの蒼い照明は店内の美術品達をさらに美しく照らし出す。これらは美術を愛する先代の素晴しきコレクション。店内の絵のほとんどが先代がこよなく愛した東郷青児のもので、本人自らここへ何度も足を運んだそう。蒼い光を浴びてさらにその作品の深みを増す木彫画の数々はほとんどが先代の友人である池野禎春氏によるものなど、先代の交友関係の賜物である。歌人・吉井勇氏もこのソワレがお気に入りで、”珈琲の香にむせひたるゆうへより ゆめみるひととなりにけらしな”という歌を詠んだ。まさに個人美術館の様な喫茶店である。此処では、色とりどりのゼリーポンチを眺めながら、蒼い時が流れるこの店でいつまでも夢見心地で過ごしたい。
コーヒーはペーパードリップ式。レシピは昔から何も変わっていない。カップには勿論、東郷青児の女性画が描かれている。
四条から木屋町通りを北に上がるとすぐ左側にある。白い中に雰囲気たっぷりの書体で書かれたソワレの文字が目印。入り口左横の石碑に吉井勇氏の歌が刻まれ、右横のショーケースには東郷青児のソワレグッズが展示されている。
ソワレの看板メニュー”ゼリーポンチ”オーナーと奥様の思いつきで誕生した。冷たいサイダーに色とりどりのゼリーが入っていてとても幻想的。当初は4色だったらしい。他にもミルクゼリーなど、ゼリーメニューが豊富。ソワレに来たらとりあえずゼリーを頼むべし。
店内のブルーの照明と全体に施されている彫刻。京都でここにしかない幻想的な風景である。この照明は
お手洗いのドアの取っ手にはギリシャ神話に出て来る動物たちの神、牧神パンが彫り込まれている。怒ると怖い笛の名手、ちなみにパニック(panic)の語源。店内の階段を上がった手すりには他に酒の神バッカスも彫刻されているので是非探してみて。
座席はほとんどが対面の4名席で横に並んでいる。それは会話を楽しんでもらえる様にとの配置。会話こそがBGMと、この店に音楽がかかる事は無い。
出口の横、階段の下には店主がコレクションしているデミタスカップが並んでいる。
店内のショーケースには女性がモチーフの人形も多い。東郷氏の女性の絵画も加わると店内は優雅な女性のハーレム。
先代が東郷青児のコレクターであったため、店内の装飾はもちろん、マッチ箱やコースターなどあらゆるものに彼の作品が使用されている。こちらの絵画は伏し目がちな作品が多い中、しっかりと瞳の中まで書き込まれている珍しい作品。店主の一番のお気に入り。
喫茶ソワレ
営業時間 12:00~22:30 月曜定休
京都市下京区西木屋町通四条上ル
TEL:075-221-0351
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